
ヘルパー2級のデザイン
ヘルパー2級の資格を取得するのは、そんなに難しい事ではありません。むしろ、簡単に取得することができるのです。これからの時代に最も適した資格だと思いませんか?
「男と女には違いないのですが、おばあちゃんと孫じゃないかと思うのですけれど。
おばあちゃんの相手をしているからですかね」こういう話しが延々と続くわけです。
と聞くと、やっと本題の部分が出たのです。
いままで話に登場してこなかった亭主のことで、本当は、彼が介護に関わってくれないことを言いたかったんです。
それを言いたいがために40分も50分も延々と話し続けたのでした。
自分の亭主が介護に振り向いてくれて、「私のやっていることに、一言『大変ね』って言ってほしかった」と言うのです。
問題は、おばあちゃんの「異食」でも、孫との関係でもないのです。
それはそれで、もういいと割り切ってくれました。
聞き直ってくれたのかもしれません。
旦那さんにどうやって伝えていくか、という問題は残ります。
そこで私は、「じゃ、家に帰ってきたとき「5分間だけ私の前に坐って、良いとも悪いとも言わなくていいから、話を聞いて』と言ってみたらどうでしょうか」と言ったら、「それならできると思います」ということでした。
す。
たまたま近所で同じようなお年寄りを介護している人を見つけたということでした。
その人とどんなことをしているかというと、カレンダーにマルを付けるのだそうです。
その日、1日怒らなかったらマルをつけていく。
怒ったらパツというふうにやるそうです。
2人で会ったときに、お互いに「どうだった?」 「2個 まではマルが続くのだけど、3つはどうしても続かないのよね」という話をしているそうです。
「近所に仲間がいて、お互いにがんばっていることがわかったら、いまは少し楽になりました」と言ってくれました。
こういうふうに話を向けないと、家族は大変なことしか言わないということがよくわかりました。
嬉しいと感じていることって、こちらから投げかけて言葉にしてもらう、表現してもらうということがどこかで必要だろうという気がしました。
本来の支援とは家族とお付き合いをするときに大事なのは、まず話をちゃんと聞くということです。
別にそんなに難しい技術でも何でもなくて、こちらが腰を据えて10分でも20分でも聞くということです。
「あとで」というのはダメなのです。
「話をしたいのだろうな」と,思ったときに、ちゃんと乗ってあげる必要があるのです。
いまお話ししたように、最初にきちんと話を聞かないと、その家の問題点が見えてきません。
お年寄りの状態だけを聞いて、俳個している、異食をする、更衣ができない、排池がスムーズにいかないとか、いろいろなことが痴呆のお年寄りには起こってくるのですけれど、家族がそれを問題にしているか、いないかですよね。
俳個があっても、割り切っている介護者っていますよね。
「大丈夫、出て行っても連れて来てくれるから」というところは、俳個は問題になりません。
家族が何を問題として感じているかを最初に捉えておかないと、次のアプローチは、本当は決まらないはずです。
けれども、最初に相談に来られたときに、「あ、そうですか。
痴呆ですね、それは。
夜寝ないのじゃ大変ですね。
疲れるでしょう。
ショートありますから使いますか」とか、「デイサービスもありますから、それもプランに組んでおきましょう」と、すぐ町にあるサーピスを全部パッケージにして渡してしまうでしょう。
すでにそこから間違いですよね。
どれだけ多くのサービスを使ったところで、施設入所じゃないですから在宅に帰るわけです。
帰ったときに、また同じことが起こり、そこで家族は同じ不安を抱えます。
家族が、「疲れています、昼夜逆転しています」と言ってきたとき、その背後の問題は何なのか、こちらからのアプローチはどこからしたらいいのかを探ることです。
その場では、家族の気持ちが楽になるようにもっていくことは必要かもしれませんが、もうちょっと先になったときのニーズをちゃんと汲み取らないと、その場しのぎのサーピスしか提供できないのです。
ここでは、「ショートにしばらく預からせてください。
そこで昼夜逆転をうまく整えてから帰っていただきます。
それで在宅の介護も少し変わっていくでしょう」ということの他に、「お家で日中、お年寄りができることはないですか」とか、「ヘルパーさんと散歩に出かけてはどうですか」など、家で生活するようになってからの日中の過ごし方などを話しながら、どうすれば昼夜逆転にならないかといった先を見越したプランも提示してあげないといけないと思います。
ただ単に注ぎ込まないと追いつかなくなります。
最初に来られたとき、「じゃあ、デイサービスにしますか? 集中でどうですか」と、家族の本質的な悩みに応えないまま、ポンとデイサービスを紹介したとするでしょう。
家族は次に何を求めてくるかというと、「もうちょっと回数を増やしてもらえませんか。
うち、だんだん大変になってきました」ということになります。
そうすると、「じゃあ、ちょっと余裕があるので、おたくは2回にしますか。
家族にも来てもらって」という話になる。
それでも疲れてくると、老人ホームのショートになり、さらに老健に申請することになります。
老健では「同時に特養の申請をしておいたほうがいいですよ。
何年か待たなければいけませんが」と言われたりします。
最初に相談に来られたときに、何にアプローチするかをきちんと捉えないから、下手な展開でサーピスを注ぎ込むという対応になってしまうのです。
「あの家族はうるさくて、ちょっと何か言ったら『サーピスの用意が足りない、この町の施設は何もしてくれない』と、逆のことを言うようになるんです。
支援センターの予算は限られていますし、スタッフも足りませんのでとても大変だと思います。
デイサーピスの送迎のときも、対象者が増えてくると手が足りなくなります。
どこかで時間をつくって、「送迎が終わってから、もう1回来ます」というような対応をしない限り、家族と踏み込んだお付き合いはできません。
話を聞くというのは単純なことですが、とても大事なことだと思います。
さらに、家族が外に出るチャンスをどれだけつくれるか。
このへんは大変重要だと思うのです。
先に言ったように、名前は「介護者教室」でも何でもいいですが、孤立している状態の家族に、外に出やすい状況をつくってあげることが大事になってきます。
一度出て来たら、家族同士が学習し合うようになります。
そういう力を家族はまだ秘めているはずです。
こちら側が出会うチャンスを提供するのです。
私がいた特養に支援センターができたとき、痴呆性老人を介護している人たちに、「介護者教室」に参加してもらいました。
何をするのか具体的には決めず、時間帯だけ夕方6時から8時くらいのつもりで設定してみたのですが、放っておいたら9時、10時まで話をしていました。
勝手に話が盛り上がって止めようがなかったのです。
「すみません、そろそろ帰ってください。
10時です」と言うまで話していました。
家族ってそれくらい話したいこと、言いたいことがあるのだなと思いました。
もうひとつは、ゆとりを肯定してあげることが必要です。
「おたくはちゃんとゆとりを持っていますよ」ということを、どこかで言ってあげないと、家族は「大変、大変」と、ずっと言い続けます。
介護を続けているといつも大変だと思いこんでいて、心理的にもゆとりが持てない状態でいます。
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